midday crow
「いっそ尊敬する……」

圧倒的純粋、無邪気さに。

これを歌われるのかと思うと、キーボードを弾く手元が狂いそうである。

「まあ、慣れだよ慣れ」

ぐっと握り拳を作った彩人は、なにかを割り切ったようだった。

そうか、メンバーとしてそれは必須スキルか。

眉根を寄せて目を瞑り、身につける努力をしようと思う。

次に視界に入ってきた太陽はあっけらかんとした笑顔で、負けたような気分になって無性に腹立たしかった。
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