midday crow
「じゃあ、合わせてみようぜ」

ということで、新曲を合わせにかかることにする。

いつも曲を合わせるときより、ずっと緊張する。

特に太陽の顔は真剣そのものだ。

紅羽はむずがゆいような気持ちになる。

太陽が、この曲のことを大切に思っていることがわかったからだ。

肺の空気を入れ換えて、紅羽もキーボードにまっすぐ向き直る。

紅羽だって、“midday crow”のことを、大事にしたい。

四拍のスネアで、四人の音が重なった。
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