midday crow
キーボードを激しく叩きつけて、曲は終わった。

「はっ……、……っ」

肩で息をしているのは全員だ。

音をぶつけるのに、こんなに体力を使うとは。

「すっ……ごかった……」

ピックをつまむ右手に目を落とし、太陽が呟く。

「つっかれたー……」

「ほんとに、太陽、走りすぎ。少しはこっちの音聴いて」

苦情を申し立てつつも、太陽に合わせてドラムを走らせていたのだから、彩人も大きい顔はできない。
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