midday crow
呆然と耳から離したスマホを見つめる。

相変わらず……光輝はなにを考えているのかわからない。

とりあえず生きていた。なによりである。

どっと疲れながら、紅羽は窓の外を見る。

梅雨は憂鬱だ。いつもより音がくすんで聴こえる。

テスト期間中禁止されていた部活が来週から始まるというのに。

再び勉強に取り組む気力もなくて、紅羽は目を閉じた。
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