midday crow
ここで図書室ではないのは、この状態の太陽を、公共の場に持っていくわけにはいかぬという暗黙の了解が働いたからである。

教室ならその点、まだ緩い。

三階は二年生の教室が並ぶフロアである。

太陽を引きずって廊下を歩いていると、なにやら揉めているような声が聞こえてきた。

「だから! そのthatは関係代名詞のthat!」

「かんけーだいめーしってなにさーっ」

「前にある名詞を修飾してんの!」

「前にある名詞ってなにさーっ」

「それを読むんだよ! 書いてあるだろ!」

「英語なんてよーめーなーいー!」

「よーむーのー!」
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