midday crow
意外なのは太陽だった。

落ち着きがないように見える普段の彼だが、ギターはずっと冷静だった。

ここぞという大事な部分で熱くうねる、それ以外は曲の雰囲気を重んじて、ふさわしくある。

彼の声は人の心の奥に飛び込むようだった。

タンッと階段を数段飛び降りるようななんでもなさで、気づいたら胸にいる。

それを邪魔しないように、大事に大事に、支えて彩りを与えるように紅羽は弾いている。
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