midday crow
ジャン、と曲を締めて、今のはよかった、と太陽はご満悦だ。

そんなふうに曲を合わせて、日が傾き始めたら楽器を片づける。

いつもは駅まで四人で行ってそこで解散するのだが、今日は少し違った。

「紅羽、門限とかある?」

「いや、特には。……なんで?」

「じゃあさー、歓迎会しよ!」

太陽は無邪気に笑う。

紅羽は複雑な心境で、すぐには返事を返せなかった。
< 18 / 361 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop