midday crow
「いや、ハマってちゃだめなんだよ。抜けなきゃいけないんだよ」

「あ、初志はまだ残ってるんだ」

「残ってるよ……」

「板挟みだなあ」

「うぬう……」

んー、と彩人は困った顔で笑っている。

「自分でもびっくりだよ……。いつの間に、太陽くんの曲を作りたいと……本心で……」

膝に肘をついて、両手を頬に当てている。

「例え話であんなに嫌だと思うなんて、相当だよ……」

「太陽は、そういうところ、あるからなあ」

「経験者?」

「経験者」
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