midday crow
そうか、と言って焔は黙り込む。

紅羽は変な汗をかきながら、彼が口を開くのを待つしかない。

焔は、なんと言うだろうか。

いつか辞めるつもりでバンド活動していたのは不誠実だとか?

やましくは……ないはずなのに……どうにも居心地が悪くて仕方ない。

「……烏丸は」

「はい」

焔が顔を上げた。

前髪の隙間から静謐な目が見える。

「光輝の代わりなんかじゃないと思う」

「は……えっ」
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