midday crow
「いや、付き合ってないけど」

太陽はあっさりしたものだ。

もっと他に訊くことがあるだろう、問いに答える前に。

返答を聞いた一年生は、安堵したように肩を落とした。

しかしすぐに胸を張り、拳を固く握り合わせる。

……ちょっと待てよ、これは……?

嫌な予感がした。というか今後の展開の予想がついた。

思わず一歩後退る。

私はここにいてはいけないのでは?

気づいていないのは多分、太陽だけである。

「あの! 私……!」
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