midday crow
「あいつらという核があって、初めて俺は作曲できるというか……」

「うん」

「音楽は昔から好きだったけど、受け身だったんだよな」

「受け身?」

「聴くのは好きだったし、曲作れたらなとも思ったけど、現実味はなくて」

太陽はシャーペンを指先でくるくる回している。

「あいつらと組んでから、道が見えたというか、イメージが湧き始めた? みたいな」

「……太陽くんのオリジナリティの中核が、光輝くんたちだということ?」

「そうそう!」

にこりと彼は嬉しそうに笑う。

紅羽はぎこちなく目を逸らした。
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