midday crow
「でも、あいつと一年過ごしたことが楽しかったのも事実で。むしろ楽しかったから、あんなふうに思ったんだろうな」

しみじみ語る太陽は、日頃あまりない。

それほどこの曲には真剣なのだろう。

「そういうのを表したかった。楽しかったのも、……まあショックだったのも」

「そう。……そういう考えがあったから、ああいう歌詞になったんだろうね。私はすごく好きだよ」

光輝に対して思う全て。

そこには許しも含まれていた。

まっすぐに感情をぶつける歌詞は太陽らしくて、紅羽は本当に好きだと思った。

ちらと太陽を見ると、いつからか彼は紅羽を凝視している。
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