midday crow
「違うんだよ焔くん、別に隠し事をしてるわけじゃ」

「そうだよちょっと複雑な話で説明がややこしくて」

「あ、もう昼休み終わる。じゃあまた部活で」

「紅羽ちゃんそれはなくね」

知るもんか。

と理系のクラスを後にしたので、放課後、彩人から恨みがましい視線を送られる羽目になった。

太陽は、変わらずおかしな様子である。

とかいう紅羽もぎこちなくなった。

どちらからも言い出さないので、作曲は宙ぶらりんで、各々の楽器を鳴らしている。

とはいえ四人とも……身が入っていなくて情けない音しか聴こえてこない。
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