midday crow
花壇にちらりと目をやった。
校舎の壁に寄り添うように設えられた小さな花壇だが、咲いている花は雫を宿して可憐に揺れている。
きっと向日葵の自慢なんだろう。大切なんだろう。
「今までちゃんと見たことなかったけど、すごく綺麗」
「ほっ……ほんとですかっ」
ぱあっと向日葵が顔を輝かせる。
自然と紅羽は微笑んでいた。
「えっと、これがハナスベリヒユで、こっちが百日草です。あ、中庭にはノウゼンカズラも咲いてますよ!」
嬉々として語るのは結構だが、あいにく紅羽は花に造詣が深くない。
わかる花はないものか、と視線を動かすと、花壇ではなく鉢植えに植わっている黄色があった。
「あ、ヒマワリ」
校舎の壁に寄り添うように設えられた小さな花壇だが、咲いている花は雫を宿して可憐に揺れている。
きっと向日葵の自慢なんだろう。大切なんだろう。
「今までちゃんと見たことなかったけど、すごく綺麗」
「ほっ……ほんとですかっ」
ぱあっと向日葵が顔を輝かせる。
自然と紅羽は微笑んでいた。
「えっと、これがハナスベリヒユで、こっちが百日草です。あ、中庭にはノウゼンカズラも咲いてますよ!」
嬉々として語るのは結構だが、あいにく紅羽は花に造詣が深くない。
わかる花はないものか、と視線を動かすと、花壇ではなく鉢植えに植わっている黄色があった。
「あ、ヒマワリ」