midday crow
「そうそれ。そいつ、軽音楽部だったの。紅羽と同じキーボードで」

「へえ」

この話はどう転ぶ。

「今までその四人でバンドやってて、バンド名もあったわけ」

「うん」

「でもメンバー変わったから、名前も変えようと思って!」

バサリ、と太陽は鞄から紙の束を取り出した。

紅羽は少し混乱する。

「バンド名……変えるの?」

「うん。あいつ、俺らになんにも言わず、旅に出るとか言って消えやがった。そんな古い記憶は忘れることにする!」
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