midday crow
「それって事後報告じゃダメなわけ?」

「だ……」

「ていうかそもそも、俺が言いたいことと光輝は関係ない気がすんだけど」

あ。

そう言われれば、確かにそうかもしれない。

あれ。

心の錘が溶けて消えていくような感覚がする。

「もしかして……光輝には宣言しなくてもいいのか?」

「いいよ。うん。いいってことにしとこ」

うんうん、と呑気な太陽の瞳を覗き込む。

好きだと言われたとして。

好きだと言ったとして。

そのときの自分の心情を想像しながら、眼を見つめる。

まっすぐすぎる視線に耐えられるか。
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