midday crow
紅羽がそれを取り消す前に、太陽が答えた。

「辛かった……てか、悔しい、みたいな感じ? おまえ、俺らのことどうでもよかったのかよ、みたいな」

「あーわかる」

苦笑して彩人も言う。

「四人でバンドやるのが楽しかっただけ、さらにね」

「無責任で突拍子もないやつだった」

静かな声は焔だ。

「でもそういうところを俺は気に入ってて、なんか許してしまうところが、あいつはずるかったな」
< 31 / 361 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop