midday crow
へらへらと彩人は笑っている。

紅羽は微妙に太陽と目が合わないように、窓の外を見ている。

この二人は照れ隠しだが、コンビニの菓子とはいえプレゼントを用意してくれていたことに、純粋に感無量の太陽は気づかない。

「まじか……! え、超嬉しい!」

「おめでとう。一番子どもっぽいのに、一足先に十七歳になるとはなあ」

「子どもっぽいは余計だろ! ……一足先に? なの?」

「俺は九月だから」

「紅羽は?」

「十月」

「彩人は」

「一月。なんで俺らが太陽の誕生日覚えてて、太陽は俺らの誕生日知らないんだか。紅羽ちゃんはともかく」

「友だちがいのない人だね」

「む……」

反論できなかったので唇をとがらせた。
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