midday crow
「……どんなっていうかさー」

太陽は唇を尖らせている。

「今までは、こんな感じ! って言ったら光輝が思った通りに弾いてくれたんだよね」

「……それで?」

「今は、こんな感じ! って思ってるけど、音符にしたらなんか違うんだよね」

「…………」

昔光輝が言っていたことを思い出した。

太陽はさ、才能は一級品なんだけど、それを上手く表せないんだよね。

だから、形にできるやつがしてあげないとダメなんだよね──。
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