midday crow
はあ、とため息をついてしまう。

光輝の後釜としての、これも役割だ。

そう割り切ることにする。

ポーン、とキーボードの鍵盤を弾いた。

「どんな感じ?」

「え?」

「その、話の人のようにはできないだろうけど、私もキーボードだから。表現するなら一番向いてると思う」

だれていた太陽の頭が上がり、紅羽のことをじっと見ていた。

紅羽は太陽と目を合わせられない。

乗り気ではない。

けれど、これも仕事ならやる。
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