midday crow
『おまえ、絶対太陽のこと好きになるよ』

『……なにアホなこと言ってんの』

紅羽は鼻で笑って、それ以上相手にしなかった。

あいつの問題行動のせいでバンドをやめさせるわけにもいかなかったので、今一員となっているが、光輝にしてやられたようで少し腹立たしくもある。

「……は。紅羽? くーれーは!」

「えっ、あっ?」

はっと焦点を合わせると、訝しげに太陽が覗き込んでいた。

過去に意識が飛んでいた。
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