midday crow

だけど、心の奥からふつふつと湧き上がってくるものがある。

私も楽しい──本音が口から飛び出そうになる。

「……だったら、なによりだよ」

ほんのわずかに微笑み返して、胸のうちから溢れてくるものに、紅羽は蓋をすることにした。

──おまえ、絶対太陽のこと好きになるよ──。

やめろ。

どこかのバカの、昔の台詞には耳を貸さない。

もう忘れた、そんなふりをして、けれどその言葉は呪いかなにかのように、脳裏にこびりついていた。