midday crow
んんっ、と咳払いをして、光輝は少し早口になった。

『俺、今後は、月の変わり目らへんに連絡するわ。二十五日から翌月五日までの間に、電話かける。それがなかったら親に報告してくれーい』

「勝手なこと言わないで。報告したところでどうなる。今どこにいるの」

『秘密』

「おい」

『紅羽おまえ、俺が戻ったらバンド抜けようとか思ってるだろ』

自然な流れで図星を指されて、紅羽は言葉に詰まった。

スマホの向こうで少し笑った気配がする。
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