midday crow
「なるほどね」

うーん、と紅羽も腕を組んでみる。

作った新曲を脳内で流した。

想像の中でかき鳴らされるギターに浸りつつ、俯く太陽を見る。

「新曲はさ……」

「ん?」

「楽しいって気持ちがたくさん詰め込まれてるよね」

「あ……ああ」

「どこまでも翔んでいけそうな爽快感と……、弾ける期待」

「そうだな」

「山ほどある気持ちを、この曲だけに、無理に表す必要はないんだよ」
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