そして少女は兵器を討つ
それを聞いて、私はなにを思ったか。残念ながら、なにも思わなかった。

ただ、そういうことがあるのだと、知った。知った上で、お祖父様へ訊ねた。

それはひどいこと? と。

その時のお祖父様は、とてもさみしげな顔をしていた。

なぜ、そんなことを訊くんだい――と、返された。灰水色の瞳が憂えていた。

私は、なぜそんなことを訊いたのか、お祖父様に言いたくなかった。

知識が助言していた。ミリアリアと出逢ったことは、お祖父様に知られてはいけないと。

だから私は、答えなかった。質問を重ねた。

もしもこれをやめさせることができたら、それは善いこと?

お祖父様は、今度はとても優しく、笑んでくれた。

ああ、それはとても、善いことだね。
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