俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)
社長は、返事をした私を見ると
納得したように頷いた。そして
私を睨み付けるように見ると
「よし。じゃあ近々お前の両親に挨拶に行く。
結婚式の話も進めないとならんしな」と言ってきた。
あ、挨拶!?しかも、結婚式の話までする気なの!!
いやいや。仮にもまだ、プロポーズを
受け入れたばかりですよね?
付き合ってもおらず、お互いによく分からない内から
話が進み過ぎていませんか。
これも突然の言葉に私は、あわあわと慌てた。
待って。まだ心の準備が……いや。
その前に交際から進めて!!
「あの……社長。まだお互いに
お付き合いをしていた訳でもありませんし。
そんな慌てなくても……まだ付き合うことから
始めたらいかがでしょう?」
「はぁっ?何を言っているんだ?
俺がしたいのは、お前との結婚だ。
愛などは、結婚した後でも時間をたっぷりかけて
育てて行けばいいだろーが。
そんな悠長なことをする気はない!」
ドキッパリと否定をしてきた。
そ、そんな……。
たっぷりと時間をかけてって……私の気持ちは!!
結婚したら、ずっと社長と
顔を付き合わせないとならないのよ!?
そう考えると気が重くなりそうだった。
せ、せめて……誰かが反対してくれたら
そうだわ。両親が反対してくれたら……。
だが両親は、本当に社長が挨拶に来ると
反対するどころかペコペコしていた。
相手は、神宮寺財閥の社長。
わざわざ逆らう人はいないようだ。
なら、せめて社長の両親に
そう思ったのだが……父親である会長は、
すでに病で亡くなった後だし
母親の方は、ほんわかしている人で
大変喜んでくれた。
親戚も社長に逆らいたくないのか黙りだった。
それに友人達には、「玉の輿」だとか
「あんなイケメンで社長だなんて羨ましい」
なんて言われる始末。何で……?
悩んでいる内にも
トントン拍子に式場まで決まってしまう。
「うぅっ……どうしよう。
このままだと私……社長と結婚することになっちゃう」