俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)

私の手料理を美味しいと言ってもらえた。
しかもどれも美味しいから楽しみだと……。
余計に心臓がドキドキと高鳴ってしまった。

「うむ。この唐揚げ……旨い」

「良かった……今、お茶淹れますね」

あ、どうやら唐揚げは、好評のようだ。
私は、ホッと胸を撫で下ろしながら
水筒を紙コップに注ぎ入れた。
まだドキドキと高鳴っていてうるさい。

社長は、たまに甘い言葉を言ってきたり
褒めてくれるので心臓に悪いわよね。
そこが嬉しくもあるのだけど……。

1人でブツブツと言いながら紙コップを注ぎ終わると
社長に渡そうとした。すると
ベルが視界に入ってきた。

「はい。真那……ベル!?」

いつの間にか自分の分が食べ終わっていたベルは、
お弁当まで口につけていたのだ。
モグモグと玉子焼きなどを食べていた。

それに気づいた社長も慌てて紙皿を置くと
ベルを抱き上げた。

「こら。それは、お前の食べるヤツじゃない。
まったく。お腹を壊したらどうする気だ?」

呆れながら顔を近づけベルに言い聞かした。
しかし当の本人は、自分の顔を舌でペロッと舐めると
しっぽをふりふりとさせていた。
丸くて大きな目をぱちくりさせながら
首を傾げて鳴いている。
どうやら理解していないようだった。

「ニャー?」

「人間の食べ物は、毒になったりするんだぞ」

ハァッ……と呆れながら下におろすがベルは、
それでも、また食べようと近付いていく。
あぁ、また!?

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