俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)

音からして弱い温風だろう。
するとアダムに咥えられてジタバタと
嫌がっていたベルだったがピタリと大人しくなった。

「ニャアー」

目を細めて気持ち良さそうにしている。
しっぽをふりふりと動き出した。

喜んでいる……。
あんなに暴れていたのに……。
社長は、ベルにドライヤーをかけながら

「ベルは、風呂嫌いだが
ドライヤーは、好きだからな。
こうすると大人しくなる」

慣れたようにそう言ってきた。
そうなんだ……?

しばらくすると社長は、アダムから
ベルを受け取ると座りながら
ドライヤーをかけた。

膝元で大人しくしているベルを左手で
ドライヤーをかけながら右手でブラッシング。
するとベルは、気持ちがいいのか
リラックスした表情になっていた。

綺麗に乾いた頃には、膝元で
スヤスヤと眠っていた。
さっきまで嫌がっていたのが嘘のようだった。

「あら、寝ちゃいましたね?」

「あぁ、いつもこうだ。
まったく……毎回世話の焼ける」

社長は、ため息混じりに言っていた。
いつも……?
あ、そういえば。社内で聞いた事がある。
社長は、たまに手に包帯をしている時があるって

怪我をしたのか?とか人を殴ったのかと
色々と噂が流れていたが
あれって……ベルの仕業だったのね!?

意外な真実に私は、驚いてしまった。

「真那斗さんは、いつも。こんな感じで
ベルをお風呂に入れていたのですか?」

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