俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)

「おら、お前ら……邪魔だ。
脚立を片付けるから向こうに行っていろ」

「ニャー」

まだ、ゴロゴロと喉を鳴らしていた。
どうやら動物好きだけではなく
動物にも好かれるらしい。

「あ、あの……動物好きなんですね?」

私は、社長に話しかけてみる。
意外過ぎる……。
そんなイメージは、まったく想像していなかった。

「あぁ?まぁ……そうだな。
そういえば紹介がまだだったな。
ラブラドールレトリバーのがアダム。
普通サイズのアメリカンカールが
ミチル。小さいのがベルだ」

ざっくりと説明してくれる社長。

アダムとベル。
美女と野獣の主人公の名前だわ。
ミチルも可愛らしい名前だし
社長って意外とロマンチストなのかしら?

するとラブラドールレトリバーのアダムが
こちらに来た。
しっぽをふりふりしながら嬉しそうに。

「私は、美織って言うの。
よろしくね?アダム」

改めて自己紹介する。
するとアダムは「わん、わん」と吠え
さらにしっぽをふりふりとさせていた。
どうやら受け入れてくれたらしい。

「アダムもミチル達も活発だが
穏やかな性格だ。
すぐに慣れてくれるだろう」

「は、はい。」

てっきり、社長と2人きりかお手伝いさんが
居るものだと思っていたが
可愛らしい家族が居た。

確かに麻美の言う通り。
私は、全然社長のことを知らなかった。

もしかして
もっと知らない社長の顔が見えるのだろうか?
そう思うと心臓がドキドキと高鳴りしていた。

するとインターホンが突然鳴り出した。
どうやら予定していた引越しセンターの人が
来たみたいだ。
私は、気持ちを隠すように慌てて出る。
あぁ、どうしようと思いながら……。

< 8 / 92 >

この作品をシェア

pagetop