俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)
ベルは、不思議に思ったのか、また鳴き続ける。
それに合わせてお腹の赤ちゃんは、
同じように蹴ってきた。
まるでベルの鳴き声に応えているようだ。
「あら、もしかして
ベルとお話をしたいのかしら?」
私は、クスクスと笑いながら言うと
ベルは、お腹にタッチしてきた。
気になるだろう。
「ニャー」
すると今度は、さらに大きな足蹴りをしてきた。
ビクッと驚いたベルは、思わず飛び上がり
ソファーから落ちてしまった。
だが猫だから無事に着地する。
「フフッ……この元気な感じは、
男の子かしら?」
私は、それを見てクスクスと笑ってしまった。
ベルは、大きな目をパチクリとさせながら
首を傾げていた。
何ともほのぼのとしていて可愛らしい光景だろうか。
そして臨月を迎えた頃に
私は、男の子を無事に出産した。
母子とも元気だ。
社長は、凄く喜んでくれた。
「目は、俺に似ているな。
あ、でも口元とかは、美織に似ているようだな」
そう言いながら私達の子供を抱っこしていた。
慣れない手つきで、あやしながら
どの辺が似ているのかを言い当てていた。
「名前……決めました?」
「あ、そうだった。色々と悩んだのだが」
社長は、思い出したように赤ちゃんを私に
預けるとカバンからゴソゴソと何かを取り出した。
それには、綺麗な字で名前を書いた紙を見せてきた。
「男なら俺の漢字を入れて
奏那斗(かなと)にしようと思ってな」