俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)
「だろう?俺も色々と考えていたら
これがピッタリだと思ったんだ。
響きもいいし、立派な男になるようにと
願いも込められている」
満足そうに話す社長を見ていて
嬉しさが伝わってきた。
私は、クスクスと笑っているとフッと
ベル達の事を思い出した。
きっとこの子の誕生を心待ちしているだろう。
「ベルやアダム達にも奏那斗を見せてあげたいわ」
「俺もそう思ったが……さすがに
動物を病院に連れて行けないからな。
退院するまで我慢だ。
アイツらもそわそわして落ち着かないようだしな」
ハァッ……とため息混じりに社長が話してくれた。
そうか。病院だから仕方がないのかと
少し残念な気持ちになった。
でも、そわそわして落ち着かないと聞いて
特にアダムだろうと思うと何だか会いたくなった。
社長は、そんな私を気遣ってか
寄り添うように横に座ると抱き締めてくれた。
待っててね……もうすぐ会えるから
そんな気持ちで過ごしていた。
退院したのは、それから
1週間後ぐらい経ってからだった。
「さぁ、奏那斗。我が家よ!」
やっとアダム達と再会できる。
私は、わくわくする気持ちで我が家のドアを開けると
バタバタとアダム達が出迎えてくれた。
「ワンワン」
アダムが待ってましたと言っているかのように
必死に鳴いていた。
しっぽをふりふりさせながら
その横をミチルとベルがついてきていた。
「ただいま。ほら、新しく家族になった
奏那斗よ!」
私は、しゃがむとアダム達に
奏那斗を見せてあげた。
アダム達は、奏那斗を覗き込むとクンクンと
匂いを嗅いでいた。
するとアダムは、ペロッと舌で奏那斗の頬を舐めた。
「ふぇっ……」
急に生温かい感触に触れたので
奏那斗は、ぐずりだしてしまった。
しかもよだれで、顔がベタベタだ。