本命同盟
暗いリビングの灯りをつける。


部屋はまるでモデルルームのように、生活感がなかった。


カバンをおいて、近くのスーパーまで食材を買いに行く。


買ってきた食材で、夕飯の支度を始める。


静かな部屋にふわっと料理の匂いが漂う。


今日は、サバのかば焼きとツナのサラダ。


あとはご飯とみそ汁。


三人分作って、二人分はサランラップをかけて、自分の分だけテーブルに運ぶ。


「いただきます」


いつからかは、分からない


だだ、気づけば

家で食べるご飯がわびしく、味のしないものになっていた。



小さい頃はみんなで食卓を囲んで団らんをしながら、明るい毎日を送っていたはずだった。


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