二人を繋ぐ愛の歌
今、Shineはライブツアーが始まったばかりでこれらの事を毎日やっていく。

何時間とかかるリハーサルが終わる頃にはスポットライトに当てられた熱の中、歌って踊ってMCをするので喉もカラカラに乾くし、汗だくにもなっている。

けれど、これで最高のライブをみんなに見てもらえるのだと思うとリハーサルの疲れなどは感じることなく、ただ高揚感だけを残したままの状態となる。

そうしてここにいる全員と数時間後の本番に想いを馳せるのだったーー。

「今回のハルト君、いつにも増してやる気ですよね。
何かあるんですか?」

リハーサルの汗を流しにシャワー室へ行こうと廊下を歩いていたら、スタッフの一人に声をかけられた。

ライブに携わるスタッフのメンバーは余程のことがない限り変わることがない。
なので、殆んどの人が慣れ親しんだ様子で気さくに話しかけてくるのだけれど、たまにこうやって勘が鋭く働くのには閉口してしまう事もありハルトは苦笑した。
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