二人を繋ぐ愛の歌
配達の手伝いのために向かった【多幸】ではすでにたくさんの弁当が積まれていて、これら全てを一ヶ所に配達してほしいと笑顔で言われればさすがの沙弓も頬を引きつらせた。
「これ全部を一人で、ですか?」
「そうなの。
沙弓ちゃんには重労働かもしれないけれどお願いしてもいい?」
「まあ、一度了承しましたから……」
何十個もある弁当を見つめ溜め息をつくと、沙弓は持てるだけ持って自分の車へと積んでいく。
今回も叔父は別の配達先に向かわないといけないので配達用の車ではなく自分の車での配達だ。
行き先は以前指名されたときと同じ音楽スタジオ。
怖い顔で睨んできている警備員に話しかけて中に入れてもらい、エレベーターで目的の階数まで行くとエレベーターを出た瞬間に待ち構えていたと言っても過言ではないタイミングで現れたハルトに近くの部屋に連れ込まれてしまった。
「ハル……!」
「静かに。
暫くここにいて、すぐ戻るから」
壁に体を押し付けられ、口を手で塞がれながら顔を寄せてそう言われると沙弓は顔を赤くして何度も頷いた。
それを確認するとハルトはそっと手を離してもう一度、すぐ戻る。と言うと素早く部屋を出ていった。
……ご丁寧にガチャッと鍵をかけてーー。
「これ全部を一人で、ですか?」
「そうなの。
沙弓ちゃんには重労働かもしれないけれどお願いしてもいい?」
「まあ、一度了承しましたから……」
何十個もある弁当を見つめ溜め息をつくと、沙弓は持てるだけ持って自分の車へと積んでいく。
今回も叔父は別の配達先に向かわないといけないので配達用の車ではなく自分の車での配達だ。
行き先は以前指名されたときと同じ音楽スタジオ。
怖い顔で睨んできている警備員に話しかけて中に入れてもらい、エレベーターで目的の階数まで行くとエレベーターを出た瞬間に待ち構えていたと言っても過言ではないタイミングで現れたハルトに近くの部屋に連れ込まれてしまった。
「ハル……!」
「静かに。
暫くここにいて、すぐ戻るから」
壁に体を押し付けられ、口を手で塞がれながら顔を寄せてそう言われると沙弓は顔を赤くして何度も頷いた。
それを確認するとハルトはそっと手を離してもう一度、すぐ戻る。と言うと素早く部屋を出ていった。
……ご丁寧にガチャッと鍵をかけてーー。