二人を繋ぐ愛の歌
ハルトの話は大きく分けて三つあった。
顔バレは防いだけれどハルトに特定の人がいると生放送で知れ渡ってしまったので、Shine側としては沙弓が一般人なので過剰な詮索をしないようにマスコミに即座に釘を刺し、その“お願い”を聞いてもらえなかったら金輪際取材は受けないと脅しにも似た通告するらしい。
けれど、一般の人達の口までは戸を立てられない。
今はネットでちょっとした情報から特定の人物を割り出せるので、万が一の場合は機械に強い朝陽がすぐに情報操作するつもりだから安心してほしいと言う。
それでもやはり沙弓に対して直接の接触をしてこないとは限らないし、ハルトが芸能人というのもあって、引き続き一緒に住んでいくためには今沙弓が住んでいるマンションとは違う、もっとセキュリティのしっかりした所に引っ越した方がいいのではないかと言うことだった。
「え……私、まだハルトと一緒に暮らすの?」
「俺はそのつもりだったけど、沙弓は違った?」
「や、だって、新曲を作って結果が出るまでの間だけだと思ってたから……やだ、どうしよう……嬉しい……」
頬に両手を当てて俯きがちにそう呟くと、しっかり聞こえていたらしいハルトが小さく身動ぎしたのが分かった。
「朝陽君、ヤバい。
今無性に沙弓を抱き締めたいんだけどいいかな?」
「落ち着けハルト。
さっき散々抱き締めてたし、そういうのは話が終わって二人きりになった時にしろ」
朝陽からの助言にハルトは自分を落ち着かせるかのように一度深呼吸をすると、真っ直ぐ沙弓と遥を見た。
顔バレは防いだけれどハルトに特定の人がいると生放送で知れ渡ってしまったので、Shine側としては沙弓が一般人なので過剰な詮索をしないようにマスコミに即座に釘を刺し、その“お願い”を聞いてもらえなかったら金輪際取材は受けないと脅しにも似た通告するらしい。
けれど、一般の人達の口までは戸を立てられない。
今はネットでちょっとした情報から特定の人物を割り出せるので、万が一の場合は機械に強い朝陽がすぐに情報操作するつもりだから安心してほしいと言う。
それでもやはり沙弓に対して直接の接触をしてこないとは限らないし、ハルトが芸能人というのもあって、引き続き一緒に住んでいくためには今沙弓が住んでいるマンションとは違う、もっとセキュリティのしっかりした所に引っ越した方がいいのではないかと言うことだった。
「え……私、まだハルトと一緒に暮らすの?」
「俺はそのつもりだったけど、沙弓は違った?」
「や、だって、新曲を作って結果が出るまでの間だけだと思ってたから……やだ、どうしよう……嬉しい……」
頬に両手を当てて俯きがちにそう呟くと、しっかり聞こえていたらしいハルトが小さく身動ぎしたのが分かった。
「朝陽君、ヤバい。
今無性に沙弓を抱き締めたいんだけどいいかな?」
「落ち着けハルト。
さっき散々抱き締めてたし、そういうのは話が終わって二人きりになった時にしろ」
朝陽からの助言にハルトは自分を落ち着かせるかのように一度深呼吸をすると、真っ直ぐ沙弓と遥を見た。