二人を繋ぐ愛の歌
「ねえ、本当にいいの?こんなにすごい所に連れてきてもらって……」

お互いの時間がやっと合い、楽しみにしていた陽人が連れてきてくれたビアガーデンは種類の豊富なお酒、そしてとても美味しいと評判の料理やデザートがたくさんあるテレビでも有名な場所だった。

予約が全く取れないほど人気で、沙弓も一度は来てみたかったけれどあまりにも人気すぎて諦めていたほどだった。

「朝陽君が沙弓と行けってさ。
今更だけど酒呑めた?」

「呑める!むしろ大好きっ!」

「そう、なら良かった」

満面の笑みでそう言うと、陽人はいつもの長い前髪の隙間から覗かせていた目を細めて嬉しそうに笑った。

すぐに近くを通りかかったスタッフを呼び止めて手始めにと頼んだ一番人気の日本酒が運ばれてきて乾杯すると、沙弓はそれを一気に飲み干してから微笑んだ。
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