二人を繋ぐ愛の歌
「やるじゃねぇか姉ちゃん!胆が座ってる!」
「俺も同じ“はると”って名前だから聞いてて胸糞悪かったんだけどスカッとしたよ!」
「水かけた瞬間なんか凄かったなぁ」
「いや、最後の“あなた方の顔なんて覚えられません”も凄かったよ」
わいわいと働き盛りの男性が沙弓を絶賛している中、沙弓は我に返ると恥ずかしさのあまり周りに何度も会釈して慌てて元の席に座ったが、周囲の人はほっといてくれそうになく次々に声がかかってきた。
「良いもの見せてくれた礼に今日は俺が奢るぞ!
どんどん好きなもの呑みな!」
「いや、元からここ飲み放題じゃないですかー」
「そうだそうだ!意味ないぞー!!」
「兄ちゃん、こんな格好良い彼女よく捕まえたな!絶対逃がすなよ!」
沙弓にばかり向かっていた声は次第に陽人にも向けられるようになり、内容はもっとしっかりしろとか男らしく言い返せとかまずは身嗜みを整えろといった事ばかりだった。
「彼女に守ってばかりだと格好悪いぞ、男だろ!」
「えっと、陽人は別に彼氏じゃ……」
「沙弓」
彼氏という言葉が恥ずかしくて思わず否定しようとした沙弓の言葉は遮られ、ずっと無言を貫いていた陽人はようやく声を出した。
「何があっても、彼女は俺が必ず守ります」
「っ……!?」
真剣な声色で、陽人はまるでここにいる全員に宣言するかのように言った。
その言葉に沙弓は驚き息をのみ、両手で口を覆うと真っ赤になって固まってしまった。
「よく言った!男に二言はないぞ?ここにいる全員が承認だ!!」
「お似合いの二人に乾杯!!」
盛大に拍手をしながら周りの人達が一斉にグラスを掲げるとまるでお祭り騒ぎのようになり、酒を浴びるように呑み始めた。
「俺も同じ“はると”って名前だから聞いてて胸糞悪かったんだけどスカッとしたよ!」
「水かけた瞬間なんか凄かったなぁ」
「いや、最後の“あなた方の顔なんて覚えられません”も凄かったよ」
わいわいと働き盛りの男性が沙弓を絶賛している中、沙弓は我に返ると恥ずかしさのあまり周りに何度も会釈して慌てて元の席に座ったが、周囲の人はほっといてくれそうになく次々に声がかかってきた。
「良いもの見せてくれた礼に今日は俺が奢るぞ!
どんどん好きなもの呑みな!」
「いや、元からここ飲み放題じゃないですかー」
「そうだそうだ!意味ないぞー!!」
「兄ちゃん、こんな格好良い彼女よく捕まえたな!絶対逃がすなよ!」
沙弓にばかり向かっていた声は次第に陽人にも向けられるようになり、内容はもっとしっかりしろとか男らしく言い返せとかまずは身嗜みを整えろといった事ばかりだった。
「彼女に守ってばかりだと格好悪いぞ、男だろ!」
「えっと、陽人は別に彼氏じゃ……」
「沙弓」
彼氏という言葉が恥ずかしくて思わず否定しようとした沙弓の言葉は遮られ、ずっと無言を貫いていた陽人はようやく声を出した。
「何があっても、彼女は俺が必ず守ります」
「っ……!?」
真剣な声色で、陽人はまるでここにいる全員に宣言するかのように言った。
その言葉に沙弓は驚き息をのみ、両手で口を覆うと真っ赤になって固まってしまった。
「よく言った!男に二言はないぞ?ここにいる全員が承認だ!!」
「お似合いの二人に乾杯!!」
盛大に拍手をしながら周りの人達が一斉にグラスを掲げるとまるでお祭り騒ぎのようになり、酒を浴びるように呑み始めた。