溺愛求婚〜エリート外科医の庇護欲を煽ってしまいました〜

「かしこまりました。では、こちらへどうぞ」

「え、あ、いや、あの」

戸惑いながら修さんに助けを求めると、彼は優しく笑いながら「行っておいで」と私の背中を押す。

「お、お願いします」

わけがわからなかったけど、とりあえず頭を下げておくことにした。美人でキリッとしたパンツスーツスタイルの女性が慎ましやかに微笑み、私をお店の奥のフィッティングルームへと案内してくれる。

そして何着かドレスを見繕って戻ってくると、早速ドレスの試着に取りかかる。

袖なしタンクトップタイプのシンプルなシルクのドレス。肌触りは最高だけれど、足元がスースーして落ち着かない。

着替えて外へ出ると修さんがいて、険しい表情で私のドレス姿を見つめる。

「ダメだ、スカートが短すぎる」

「かしこまりました。では、次に参りましょう」

そう言い、奥でまた別のドレスを試着する。

今度は片方の肩と背中が開いたゴージャスな赤いドレスだ。うん、私には大人っぽすぎるよね。

「論外だな、肌が露出しすぎてる」

「申し訳ありません。では、次ですね」

そしてまた奥へ戻り、別のドレスへ。

「却下。胸元が開きすぎだ」

「次！」

着せ替え人形のごとく、次々とドレスを試着した。こういう機会はめったにないので、それはそれですごく楽しい。