オレを認めて。私に恋して。
「ほら、入ろ!ほとんど買い出し終わったんだし!」

目を輝かせる2人。
視界の大部分を占領するのは、ビルだった。
しかも、オープンセールをしている。
色んなブランドの服やメイク用品、
バック……と店舗が沢山ある6階建てのビル。

心の中でもう1人のオレがうずうずしだした。
3人より、1歩遅れてビルの中に入ったら
そこは……
とてもキラキラしていた。

「和織ちゃん、希乃ちゃん。
コインロッカーに荷物入れてくるよ。
……重すぎ。」

「おけ!ここで待ってるわ。」

チャリン、チャリンと300円。
コインロッカーに響くお金の音とともに
オレたちは、半端ない重量感から解放された。

「希乃ちゃんとかは、どんなのがみたいの?」

2人の所に行って4人でエスカレーターに
足を順を追って乗せた。
< 10 / 28 >

この作品をシェア

pagetop