オレを認めて。私に恋して。
みんなすごく笑顔だ。

やはり時間は過ぎているのだと
少し大きな窓から入る光が教えた。
オレンジとは言い難い。
これは…そうだ。
朱色。

「そろそろ帰るか。」

「あ、そっか。
希乃、ちょっと遠いもんね。」

龍令が、それを分かって言ったかは
置いておいて、希乃ちゃん遠いんだな。

「それなら、帰ろ。」

出口に向かうオレ。
3人の足音が近づいてそばに来た。

「楽しかったね。」

「うん!」

……ん?
なんか忘れてる…。

「お、おい!コインロッカー!」

龍令が言った。
気づいたのは、出口を出てから
20メートルくらい離れてだ。

「和織ちゃん!希乃ちゃん!
そこでちょっと待ってて。」
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