オレを認めて。私に恋して。
歩みを弾ませる。
待ち合わせ場所は、オレの家から
一駅分離れた桜沢駅。
そこにあるデカい桜の木の下だ。

一駅分だから、そんなに時間もかからず、
桜沢駅に着いた。
改札を出て、待ち合わせ場所に足を向ける。

入り組んだ駅構内の道。
たくさんの人で混雑しているからか、
出口は見えない。

その人たちを縫って歩いて行く。
その先で「桜」を見つけた。
風で舞う桜の花弁。
ここは、遅咲きだったみたいだ。

舞う花弁の後ろに目をやると、
3人が集まって楽しそうに話していた。
オレは、少し走って3人に声をかけて
話に混ざった。

「てかさ、お前ら早すぎないか?
オレすごい時間通りに来てんだけど。」

一息ついてそう言った。
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