瓦礫の剣士
そして、試合は再開する。

「面〜!!」

英二は松本の面を避けることができず、一本取られてしまった。

引き分け、一敗。中堅の俺が何とかするしかない。何としても勝つ。

俺はそう思いながら、相手を睨みつける。杉本は余裕の笑みだ。

「始め!!」

「いやぁぁぁ!!」

試合が始まったと同時に俺は大声を出す。気合いがフツフツと心に生まれていくこの瞬間が好きだ。

「面〜!!」

「面〜!!」

俺が面を打ったと同時に、相手も面を打ってきた。しかし、どちらの面も一本にならず俺はホッとした。

「胴〜!!」

俺は必死で杉本に攻撃する。攻撃は最大の防御であり、相手から一本取れる確率も上がる。

もしこのまま勝てなくても、引き分けならまだ勝負は勝てる可能性がある。最悪引き分けに持って行こう。

俺は竹刀をぎゅっと握りしめ、杉本に次々と攻撃していった。

しばらくすると鍔迫り合いになり、互いの距離がぐっと近くなる。その時、杉本が呟いた。
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