瓦礫の剣士
二本目
グラグラと地面が揺れる音、建物が倒れていく音、瓦が地面に落ちる音ーーー。まだ記憶の中に残っている。
避難所の遺体が運ばれる場所に、俺はたまたま来てしまった。そこで見た光景に、俺はまた震えたんだ。
「うわぁぁぁぁ!!」
「お母さん!お母さん!あぁぁぁぁ!!」
「嫌だ!嫌だよ!!戻って来てよぉ!!」
泣き崩れる人々、そしてもう二度と目を開けることのない変わり果てた人の姿ーーー。
俺は、その場で嘔吐してしまった。
「……ううっ。はあっ、はあっ……」
うなされながら俺は目を覚ました。発作を起こしながら目覚めるのは珍しいことじゃない。
布団の上で、俺はしばらく苦しみ続けた。胸はキリキリと痛み、呼吸はどんどん早くなっていく。しかし、体に異常があるわけではない。心の傷が原因だ。
今から四年前、俺が当時家族と暮らしていた街は巨大な地震と津波の被害にあった。死者・行方不明者は数え切れないほど。人々は避難所での生活を余儀なくされた。
避難所の遺体が運ばれる場所に、俺はたまたま来てしまった。そこで見た光景に、俺はまた震えたんだ。
「うわぁぁぁぁ!!」
「お母さん!お母さん!あぁぁぁぁ!!」
「嫌だ!嫌だよ!!戻って来てよぉ!!」
泣き崩れる人々、そしてもう二度と目を開けることのない変わり果てた人の姿ーーー。
俺は、その場で嘔吐してしまった。
「……ううっ。はあっ、はあっ……」
うなされながら俺は目を覚ました。発作を起こしながら目覚めるのは珍しいことじゃない。
布団の上で、俺はしばらく苦しみ続けた。胸はキリキリと痛み、呼吸はどんどん早くなっていく。しかし、体に異常があるわけではない。心の傷が原因だ。
今から四年前、俺が当時家族と暮らしていた街は巨大な地震と津波の被害にあった。死者・行方不明者は数え切れないほど。人々は避難所での生活を余儀なくされた。