君との1ヶ月
赤い林檎
「ごめん」
慌てて退こうとすると、
「このままで良い、黙って聞いてろ」
そう言われて仕方なくそのままにするけど、
私も女子だよ、それに貴方イケメンだよ!?
おっと、キャラ変わりそうになった、
取り敢えずこの状況から脱出しなければ!
そう思って
周りに目を向けていると、
「あやちゃん頑張って」
と旬。
薄情者め、と視線を送っていた。
「それでは説明しますね」
こいつも絶対気づいてるくせに。
「えっと、姫というのは闘龍から守られる存在で、みんなのパワー減です。どんな危機や災いが起ころうとも姫の為に団結するのです」
黙々と話すけれど、
それって無理に決まってるじゃん。
私は災いを招くかもしれないけれど
幸せを招くことはない。
それに私自身がみんなを傷つけてしまう。