君との1ヶ月
刻まれた龍
そして駐車場所にもルールがあって彼らは闘龍専用のそのまた幹部専用の所に止めている。
その中でも1つ青いラインで龍が綺麗に描かれているバイクがあった。
誰のだろう?って思っていると夏目がそのバイクについているものと、もう1つの予備ヘルメットを取り出し私の頭に被せる。
そしてさりげなく私をバイクの後ろに乗せる。
ゆっくりと進み出したバイクは心地よい風を当ててくれる。
すぐに海岸近くを通り始めたことがわかった。
波の音とこの海からくる風がなんともいえない。
「心地いいね」
自然な感想をはくと、
夏目は静かに口を開いた。
「そうだろ?海岸沿いは最高だ。だから俺はバイクが好きだ」
私はその時彼の横顔を見て
ドキッと心臓が鳴ったのをずっと覚えている。