君との1ヶ月
倉庫に着くと目の前はカラフルなバイクだらけ。
倉庫は勿論初めてで緊張する。
それを知ってか知らずか、
私の手をしっかりと包み込む夏目。
「しっかり握っとけ」
そう耳元で囁かれた瞬間、
茹蛸(ゆでだこ)のように顔が熱くなったのは内緒。
恐る恐る彼の手を握り、
倉庫の中へと足を踏み入れる。
「総長、こんにちは!」
元気な声が1つ響くとまた1つ聞こえてくる。
そして一人の子が私に気づいたようだ。
「総長!その女誰ですか?」
「後でみんなを集めとけ。任せたぞ光(ひかり)」
そう言われた男の子は直ぐに準備を始めた。