君との1ヶ月
そして
その日は沢山話してた。
みんな疲れて眠ってしまったみたいだから
私はそっと幹部室を離れようとした
・・・・・・・が
「帰んのか?送ってく」
と夏目が目を開けて立った。
「いや、良いよ。一人で」そう言ってみたものの
「此処は暴走族だ。危ないから送ってく」
そう言うと今度は彼が私を引っ張っている。
あっという間にあの綺麗な
バイクの目の前。
ヘルメットを私の頭に被せ
乗せてくれる。
そして行きと同じように
海岸近くを通る。
今は夜中で
寒くなる。すると夏目がバイクを止めて
自分の着ていたジャケットを私にかける。
えっ、一瞬にして顔が赤くなるけど気にしない。
「夏目、風邪ひいちゃうよ」
そう言うと
「そんなちっこい体の彩香に言われたくない。黙って俺にしがみついてろ」
と言われ、腰を強く摑まされた。
炎の能力があるのに寒く感じる私はどうかしてるし、この状況めっちゃ恥ずかしい。
でも心なしかこの状況が良いなんて
・・・・・・いや、絶対思ってない