君との1ヶ月
「彩香ちゃん気持ち悪い」
「彩香ちゃん怖い」
みんな私を見て
子供も大人も爆弾でも見るような目で見る。
その度にお母さんは、
「あーや、あやの能力はね、他の人にはない素晴らしいものなんだよ」
そー言って濡れている頬を拭き取ってくれる
優しいお母さん。
でもそんな優しいお母さんはもういない。
天国に旅立ってしまったから。
その後、施設に引き取られたが
暫くは誰も私を見てくれなかった。
何故ならその時は既に力を
抑えられていたから。
私は力がなければ誰の目にも止まらない存在。
私の良いところは1つもないんだ。