うさぎ
「ひどいよ…、そんなの」
思わず、声に出てしまった。
「そうだよ、俺はひどいやつだよ」
隆之は傷ついた様子もなくそう言って、私の横を通りすぎていく。
―――待って、待って隆之!
私は隆之の事をまだ行かせたくなくて、隆之の手首を掴んだ。
「―――ッ!さわんなっ!」
瞬間、 隆之はすごい勢いで私の腕を振り払った。
バチンとはねのけられた手が痛む。
隆之…、私に触れるのも嫌になったの…?
目にじわっと涙がたまる。
隆之は溜め息をつくと、私の頭にばさりとタオルをかけた。
「…泣くな」
それだけ言うと、また裏門に向かって歩いて行ってしまう。
七年前と違う、大人びた背中。
私は隆之の背中に届かないと分かりながらも手を伸ばす。
思わず、声に出てしまった。
「そうだよ、俺はひどいやつだよ」
隆之は傷ついた様子もなくそう言って、私の横を通りすぎていく。
―――待って、待って隆之!
私は隆之の事をまだ行かせたくなくて、隆之の手首を掴んだ。
「―――ッ!さわんなっ!」
瞬間、 隆之はすごい勢いで私の腕を振り払った。
バチンとはねのけられた手が痛む。
隆之…、私に触れるのも嫌になったの…?
目にじわっと涙がたまる。
隆之は溜め息をつくと、私の頭にばさりとタオルをかけた。
「…泣くな」
それだけ言うと、また裏門に向かって歩いて行ってしまう。
七年前と違う、大人びた背中。
私は隆之の背中に届かないと分かりながらも手を伸ばす。