うさぎ
ショッピングモールを散策して30分。

私と美和は化粧品店にいた。

数々のきらびやかな化粧品が並ぶ中で、私達二人は何も出来ずに立ち尽くしていた。

私は目の前の持ち手がハサミみたいな、でも先は二つの少しカーブした部分がついているよくわからないものを手に取った。

「…美和。これ何」

「私に聞かないで。マジでわかんない」

さっきからこんな調子で、何一つ買えていない。

そんな私達をみかねたのか、一人の店員さんが私達に近づいてきた。

「なにかお探しですか?お客様」

近づいてきた店員は、若くて爽やかな男性店員だった。

どことなく、モテそうな雰囲気がする。
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